東アジア・東南アジア各国最新注目ニュース【2021年4月号】

エイプリルフール、ラマダン期間に沿ったプロモーション、マーケティング・PRにおけるリスク、旅行に関するトレンドなど、アジア各国の最新注目ニュースと各地担当者からのニュースへの見解をお届けします。
東アジア・東南アジア各国最新注目ニュース【2021年4月号】

株式会社ベクトル海外事業部です!海外各国の社会情勢の変化や市場環境の変化に関する最新情報・注目ニュースをピックアップし、定期的にご紹介します。今回は中国大陸、香港、台湾、韓国、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア・シンガポールの消費者動向や現地メディア事情、現地企業の取り組み、SDGsなどの4月最新注目ニュース、さらに現地駐在社員からNewsへの見解や今後のPR・マーケティングのPOINTもお届けします。ぜひ現地の生の声・PR目線でのレポートをご覧ください。

現地語のメディアからも情報収集をしているため、一部PCの翻訳機能などをご活用ください。


▋スポットライトニュース

☞Afterコロナで売り上げを伸ばす飲料とは

【タイ】タイ飲料マーケットのコロナ後のトレンド(3月31日)

コロナ発生後のトレンドとして「健康」「美容」意識の高まりがタイでも顕著となっている。飲料業界全体の売上は前年比マイナス成長のなかで、以下の5つのトレンドを抑えた商品カテゴリについては、次々と新商品も発売され売上を伸ばしている。
①Quality Living:ミネラルウォーターや、植物生ミルク等のより生活の質を上げるような商品
②Sugar & Fat free:コークゼロ等の砂糖不使用の商品
③Beauty Skin:コラーゲンやQ10等の肌によい成分を含んだ商品
④Body Shaping:ホエイプロテインやデトックスドリンク等の筋肉
⑤Vitamin Boost :ビタミン入の水やフルーツジュース等

原文はこちら Let’s see 5 trends #Thai beverage market Growing against economic trends Until businesses have to change their minds!


★ 担当者のコメント
健康・美容意識の高まりはコロナ前からのトレンドとしてありましたが、コロナ発生後、より健康意識が高まり、コンビニなどの棚を見ていても、ビタミンウォーター等の免疫を高めるような商品が一気に増えています。 他の業界でも生活の質や健康については意識の高まりや変化がみられるため、現地の最新情報を収集しながら、今の生活者が求める情報の出し方が必要になります。

☞ 2021年ラマダン

【シンガポール】マクドナルドの新広告動画、ラマダン中に家族と離れて暮らすマレーシア人を描いた動画に多くのシンガポール人が涙(4月17日)

マクドナルドの新しい取り組みを紹介する「My Happy Table」のプロモーションビデオ。ムスリムにとってラマダンは重要な月で、日没後の”朝食”は家族と食べる大事な食事。シンガポールで働くマレーシア人ムスリムは、Covid19のためマレーシアに帰れず、家族と大事な食事をとることができない。 マクドナルドがスタッフに提供する新しい取り組みは、大スクリーンで家族と一緒に食事をしているように感じられる心配りだった。多くの人が視聴し、涙を誘ったとされている。

原文はこちら McDonald’s S’pore video about M’sians living apart from families during Ramadan brings S’poreans to tears



★ 担当者のコメント
マクドナルドは毎年ラマダンの時期に感動的で考えさせられる動画を作成しています。他民族国家ならではの配慮と、社員の幸せという大企業の責任を果たし、ブランド価値を高め共感を得る動画が多く、「今年はどんな動画だろう」とわくわくするものでもあります。

【インドネシア】Gojekがコロナで失われたラマダン期間の人と人の繋がりを再熱(4月10日)

コロナで失われた人と人との繋がりを再熱するため、Gojekが“Dekatkan yang Jauh, Kirim yang Bermakna (距離を縮め、意味深いものを送ろう) ”のラマダンキャンペーンを開始。
また、ラマダン期間中に家族と友達との繋がりを強める方法として、インドネシア大手ECサイトTokopediaと連携し、ラマダンギフトの無料配送サービス等を提供している。

原文はこちら Rekindling connection during Ramadan: How Gojek makes hearts grow fonder amid pandemic


引用元:Gojek Indonesia YouTube

★ 担当者のコメント
インドネシアのムスリムにとって、ラマダンやラマダン明け休暇は家族や友達と集まる期間であり、コロナ過でいつものラマダンのように家族と集まれないこと=お盆に里帰りできないのと同じ感覚です。今年は対面で会えない代わりに、家族とテレビ電話をしたり、ギフトや食事を送る人も多いです。このようなニーズの中でGojekがラマダン期間中にも使えるプロモーションキャンペーンを「ラマダンキャンペーン」として発信し、消費者の注目を浴びると同時に、地域に根付く企業としての存在感を示しています。人とのつながりを重視するインドネシアにおいて、人の心に寄り添う企業活動や取り組みは今後も重視すべきポイントだと考えています。

☞ 2021年エイプリルフール

【シンガポール】シンガポールの企業が行った10つのエイプリルフールのいたずら(4月1日)

エイプリルフールは多くの企業にとって通常ではありえない新商品を発表する場になっている。例えば、KFCではフライドチキンの代わりにドリアンをバケットで販売、Durex社がドリアン風味のコンドームを発売するなど。
ほとんどの”嘘”が食べ物に関連しているというのがいかにもシンガポールらしいが、このDurex社はUddersアイスクリームショップと本当のコラボレーションし、2021年4月2日~3日に「Udderly Durex」と題して100個のアイスクリームをプレゼントしている。
このネタは2,900のシェアと1,900のコメントが付き、多くの人の注目を集めた。

原文はこちら 10 April Fool’s pranks by companies in S’pore including bus service to Pulau Tekong


★ 担当者のコメント
イプリルフールネタは日本でもおなじみですが、単なるジョークにとどまらず、実際の商品やギフトに繋げている点に面白さを感じます。 オンラインとオフラインをうまく組み合わせ、多くの人がシェアしたくなる話題設計です。

☞ マーケティング・PRにおけるリスク

【韓国】イニスフリーの紙ボトル 本当に消費者を欺くだけなのだろうか(4月13日)

事の発端はイニスフリーが発売した「紙容器」製品。実は分解してみると、その中にプラスチック製のボトルがあったことで議論となった。ほとんどの消費者が紙容器製品だと思って使用したので、欺いたという意識が生まれてしまったのだ。ただイニスフリー側としても不本意だったのは、実は紙容器だけでは破損リスクがある故の措置であったからである。

原文はこちら 이니스프리 ‘종이보틀’ 진짜 소비자 기만한 것일까


★ 担当者のコメント
韓国でもエコ・サスティナブルな概念やサービスの普及は広まるものの、利便性・品質・使いやすさはまだ課題となっています。今回の件は、そうした面で消費者を配慮したものの、訴求の際に認識違いが発生してしまったケースであり、マーケティングやPR時は特に、過度な期待や認識違いを生まないよう十分気をつける必要があります。

【中国大陸】新疆綿を巡る論争、対応に苦慮(3月24日)

中国・新疆ウイグル自治区での人権問題を巡る論争に対して、アパレル企業などが対応に苦慮している。中国では、新疆産綿花を調達しない方針を示唆していたスウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)などへの不買運動が拡大。一方、人権意識が低いと見なされれば日本国内や欧米などで批判を浴びかねず、各社は板挟みの状態となっている。

原文はこちら 10 April Fool’s pranks by companies in S’pore including bus service to Pulau Tekong


★ 担当者のコメント
現地のセンシティブな事柄に纏わる場合のリスクは計り知れず、今回問題になったH&Mの店舗は現在すでに通常営業していましたが、多くの人が往来するショッピングモール内にある店舗はいまだ閑散としています。また、経営でも赤字になるなど事の大きさが伺えます。 長期的目線で、どのように企業として客観的活動で、世界のお客様に支持してもらうかを前提とした日ごろの広報活動とリスク管理が重要です。

新疆綿についての報道まとめレポート

上記のニュースに関連して、新疆綿についての報道をまとめたレポートを作成しております。
各社の対応について時系列でまとめておりますので、興味のある方はぜひダウンロードの上ご覧ください。


▋まとめ注目ニュース

☞ 中国大陸

三星堆の背後にある考古学経済や萌え経済(4月2日)

原文はこちら 三星堆发掘带火考古盲盒 看各大博物馆文创如何红出圈


☞ 香港

ピザ救助隊が暮らしに登場: Pizza Hut & IKEA HKの創作コラボ(3月26日)

原文はこちら Bringing the pizza saver to life: Pizza Hut and IKEA HK’s creative collaboration


香港人の77%が真実の愛よりも遠くへの旅行を望む(4月9日)

原文はこちら 77% of Hongkongers would prefer a faraway vacation over finding true love in 2021



ニールセンが2021年のトレンド、 好調な日用消費財(FMCG)を発表(4月9日)

原文はこちら NielsenIQ unveils top trends for FMCG growth in 2021


HK Expressが出発日変更可能なチケットを来週発売、出発対象は2022年3月まで(4月12日)

原文はこちら HK Express to launch air flight combo pass to Japan next week, departure by March 2022


☞ 台湾

(シティバンクが台湾から撤退)60年近く台湾市場で話題をリードしてきたシティ銀行が巻き起こした3つのイノベーション(4月16日)

原文はこちら 〈花旗消金撤台〉在台深耕近60年 花旗消金三大創舉引領市場話題


苗栗県が温泉とグルメをテーマに「湯旅苗栗」マーケティングを実施(4月19日)

原文はこちら 「湯旅苗栗」行銷溫泉、美食


ペットを連れて旅行へ行こう!ペットとの旅行3つのプラン、星級ホテルでも一緒に宿泊できる(4月19日)

原文はこちら 帶毛小孩度假去!3個寵物旅行提案,星級飯店也能毛起來住



☞ 韓国

送料無料から最安値補償まで…流通業界では、消費者の確保競争が激化(4月14日)

原文はこちら “무료배송부터 최저가 보상제까지”…유통업계, 소비자 확보 경쟁 심화

☞ マレーシア

仮想通貨に興味を持つマレーシア人女性が増加(3月29日)

原文はこちら More Malaysian women interested in crypto



騙された!エイプリルフールに行われたブランドキャンペーン(4月1日)

原文はこちら 5 brands that bamboozled us on April Fools’ Day


☞ インドネシア

2021年ラマダン期間中にEC取引が上がると予測(4月2日)

原文はこちら Transaksi eCommerce akan naik selama Ramadan 2021


ラマダンに向けて割引キャンペーンを実施したことで、Travelokaが500万のHP訪問者数を獲得(4月9日)

原文はこちら Beri Diskon Jelang Ramadan, Traveloka Diserbu Lima Juta Pengunjung


☞ タイ

公共交通の電動化が加速、バスや三輪車など(4月16日)

原文はこちら EV sector optimistic on prospects



LINE銀行のデジタル融資が好調なスタート(4月19日)

原文はこちら Bright future for digital loans


☞ ベトナム

WeWorkベトナムは東南アジアで「好調」のトップにいます(4月17日)

原文はこちら Việt Nam thuộc top ‘làm ăn tốt’ của WeWork ở Đông Nam Á


アマゾンカフェはスターバックス、ハイランド、チュングエンとの市場シェア戦争でベトナム全土をカバーするのか?(4月17日)

原文はこちら Nhảy vào cuộc chiến thị phần với Starbucks, Highlands, Trung Nguyên… và tuyên bố muốn phủ khắp Việt Nam, thế lực đằng sau chuỗi Café Amazon là ai?



観光産業の人的資源問題を解決する(4月20日)

原文はこちら Giải bài toán nguồn nhân lực cho ngành du lịch




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株式会社ベクトル 海外事業

ベクトルは中国大陸、香港、台湾、韓国、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア・シンガポール、ハワイに海外拠点を持つコミュニケーションカンパニーとして、「海外でモノを広めたい」企業様、自治体様のPR・マーケティング支援を行っています。

2020年最新の『PRWEEK』では「アジアパシフィックエリアでの総合PR会社 売上第1位」に認定され、圧倒的な存在感と実績を有しています。

日本で培った最先端のPR手法と、海外の「現地事情」やトレンドに合わせたPR施策や、進出前、進出時の市場調査、ブランディング、認知拡大/インバウンドプロモーション、販促プロモーション等様々なご要望にお応えしています。幅広いPRメニューに対応していますので、お気軽にお問い合わせください。


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