株式会社ベクトル海外事業本部です。新型コロナウイルスの影響による海外各国の社会情勢の変化や市場環境の変化に関する最新情報・注目ニュースをピックアップし、定期的にお届けします。
今回はマレーシア・シンガポールの6月最新ニュースをまとめました。経済や観光情報、コロナの禍で産業への影響、現地企業の動向、さらに現地駐在社員から現地で感じた生の声もお届けします。現地語のメディアからも情報収集をしているため、一部PCの翻訳機能などをご活用ください。
▋マレーシアの6月最新注目NEWS
☞ 経済関連
電気代割引に約235億円の追加予算(6月22日)
マレーシア政府は20日、新型コロナウイルス感染症対策として3月18日から発令されている活動制限令中の一般家庭向け電気代割引制度に、総額9億4,200万リンギ(約235億円)の追加予算を充てると発表した。国営電力テナガ・ナショナル(TNB)の4~6月分の電気代請求額が急増したと、消費者から苦情が出ていることを受けた措置である。
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https://www.nna.jp/news/show/2059290
☞ コロナ禍での産業の影響
レストランの制限解除。レストランオーナーは歓迎する一方、消費者は混雑を警戒(6月22日)
マレーシアではレストランにおける1テーブルあたりの人数制限を、ソーシャルディスタンスを守ることを条件に解除した。レストランの収入半分以下に落ち込むところも多く、人数制限の解除を歓迎するオーナーもいる一方、感染拡大を恐れて解除に踏み切れない店舗もいる。
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https://cutt.ly/siqQmd7
☞ 観光関連
開放的な国境政策の拡大、政府が要請(6月22日)
マレーシアは先日、シンガポール、ブルネイ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、韓国などの、6つのグリーンゾーンに指定した国のビジネスマンに国境を開放すべく協議を開始した。さらにタイ、ベトナム、中国もビジネス利益を目的に考慮されるべきだと議論が起こっている。
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https://cutt.ly/FiqQNxF
ASEAN諸国と「旅行バブル」を起こすべく協議開始(6月20日)
過去2週間に同盟国以外の国を旅行しておらず、感染していない旅行者が同盟国間の旅行を制限なく許可される「旅行バブル」。エストニア、ラトビア、リトアニアのバルトなどですでに導入されている「旅行バブル」を、ASEAN諸国でも進めようと協議を開始した。中長距離の国際旅行は回復までに時間がかかると判断し、アフターコロナの観光産業を再開させるために、アジア域内旅行に焦点を当てる狙いだ。
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https://cutt.ly/ViqWtqW
エアアジアが1万円のマレーシア国内線乗り放題パスの販売を開始(6月10日)
6月10日にマレーシア国内旅行が再開されたことを受け、政府の国内観光刺激政策を支援するため、マレーシア国内観光を活性化させる無制限パスキャンペーンを開始した。「エアアジア・アンリミテッド・パスCuti-Cuti Malaysia」と名付けられたこのパスはRM399(約1万円)で購入でき、マレーシアに拠点を置くエアアジアBIGの全会員が利用できる。
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https://cutt.ly/fiqWxLT
▋シンガポールの6月最新注目NEWS
☞ シンガポール現地企業の動向
香港が生んだ新世代のデリバリー企業「Zeek」が好調、IPO視野に(6月21日)
香港のスタートアップデリバリーサービス「Zeek」のシンガポールにおける受注は、香港を上回る38%の伸びを記録した。Zeekはマレーシアやタイにも進出済みで、今後は台湾やベトナム、フィリピン、インドネシアにも進出する計画。
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https://cutt.ly/LiqWKDM
シンガポール航空、衛生基準強化で機内・空港での接触リスク低減へ 乗客へのケアキット配布も(6月16日)
シンガポール航空は、乗客が安心して航空会社を利用できるよう、衛生基準を強化し、すべての航空機と、シルバークラスラウンジを含むすべての施設で、清掃手順を徹底している。フライト前の殺菌消毒のほか、99.9%以上の浮遊微生物を除去できるHEPAフィルターなどを通じて、客室の空気が2~3分おきに入れ替わるようにしている。さらにマスク、抗菌性ウェットティッシュ、手指消毒剤の入ったケアキットを乗客に提供する。
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https://www.traicy.com/posts/20200616171848/
☞ コロナ禍での産業の影響
入国制限で日系の事業に支障 見通し立たず、統括拠点に疑義も(6月11日)
シンガポールは中国との出入国制限を一部緩和したが、日本との渡航が再開する見通しは立っていない。駐在員の赴任・再入国以外にも、入国規制の影響は及んでいる。周辺国や東南アジア全体を相手にビジネスを行う会社もある中で、「シンガポールや周辺国での商談・その他の営業活動」に影響が出ていると回答した企業は186社と、全体の8割近くに上った。日本だけでなくASEAN諸国との渡航が自由にできないことや、渡航後の長期にわたる隔離措置などの影響で移動コストが上昇する中、統括拠点としてのシンガポールの意義を問う声も出始めている。
原文はこちら
https://www.nna.jp/news/show/2054839
6月19日よりほぼすべての企業や社会活動が再開(6月15日)
シンガポールのサーキットブレーカー(緩やかな移動制限)が明け、6月19日より Phase 2 に突入。ほとんどの企業や社会活動の再開が許可される。6月2日から開始された Phase 1 では、学校や礼拝所は再開されたが、ほとんどの小売店は閉鎖されたままだった。19日からは、レストランでの飲食(1テーブルにつき5人以下)や5人までの集会の居かなど、ソーシャルディスタンスを守り人数制限は遵守する必要があるものの、あらゆる商業活動が再開される。
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https://cutt.ly/kiqEqed
☞ 観光関連
長期滞在査証所持者の入国規制を緩和、ウイルス検査は自己負担に(6月16日)
6月19日から迎える Phase 2 の移行に伴い、就労ビザ所持者やその家族のシンガポール再入国をこれまで以上に認める。観光など短期滞在目的の入国は引き続き不可だが、特別の取り決めを結んだ中国との往来は許可する。日本、豪州、ニュージーランド、中国、韓国、台湾、ベトナムなど10カ国・地域からの入国者、自宅かホテルでの14日間待機が義務で、最後に自己負担のウイルス検査を受ける必要がある。
原文はこちら
https://www.asiax.biz/news/54164/
★ 現地駐在スタッフ 現地レポート ★
From ベクトル 金子 美穂 in Malaysiaマレーシアとシンガポールではほぼ同時期にほとんどの経済活動が再開され、マスク・消毒液・検温、ID提出、ソーシャルディスタンシングの遵守、追跡アプリ義務などのNew Normalとともに日常を取り戻しつつあります。こちらでは長い間美容院が閉鎖されていたためヘアカットに行くことができず、美容院再開とともに、伸びに伸びた髪の毛を切りに行こうとローカルのヘアサロンに老若男女問わず長い列ができました。
また、マレーシアにはシンガポールの職場や学校に通う人がたくさんいるため、早々にお互いの国の往来を許可できるように2国間で協議を進めています。さらに、シンガポールを含むブルネイ、オーストラリア、ニュージーランド、韓国そして日本をグリーンゾーン(安全な国)と定め、高所得の駐在員は14日間の隔離なしでビジネスの往来ができるように進めています。
ただし、ビジネスでなく「海外旅行」となるとまだまだ道のりは長く、シンガポールの首相も「しばらくは気軽な週末海外旅行はできない」と述べたり、マレーシアも国内旅行を楽しんでほしいと大がかりなキャンペーンをしています。それでもASEAN内では人の往来や観光を含む経済活動を活発にしたいと、日進月歩の協議が進められています。
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