SDGsウォッシュとはなにか?また、企業としてSDGsを発信する際にどのようなことにに気を付けないといけないのか?まずは、Google Trendsを用いてSDGsに対する日本における興味・関心度を見ていきながら、簡単に説明いたします。
■SDGsトレンド
「SDGs」という言葉を最近街中で良く見かけませんか?
ニュースだけではなく、最近はテレビ番組の特集、CM、電車内の広告など、様々な場面で「SDGs」を扱うメディアや企業が増えています。それと同時に、2015年に採択されたSDGsに対する生活者の意識が急激に高まっています。
Google Trends調査で日本での「SDGs」の検索数は、特に2020年の後半から大きく増加し、より多くの生活者が「SDGs」に関して興味を持つようになっていると考えられます。
特に注目したいのが、「SDGs」の検索に関連付いているキーワードのTOP2が「SDGs取り組み」と「企業SDGs」となっている点です。ここから、企業がどのようにSDGsに貢献できるかに対する興味・関心が高い、企業の担当者が世の中の流れに合うように奮闘していると考えられます。
この結果を見ると「SDGsへの興味・関心が高まっているからSDGsをどんどんマーケティングで、PRで扱わなきゃ!」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、
SDGsの扱い方や発信の仕方を間違えると企業の印象を悪くしてしまいかねません。ぜひ気を付けていただきたい今回のkeyword「SDGsウォッシュ」について紹介します。
■「SDGsウォッシュ」と「グリーンウォッシュ」とは
SDGsウォッシュとは、実際はSDGsの17ゴールや169のターゲットへ貢献するような取り組みをしていないのに、SDGsに貢献するもしくは取り組んでいるように見せかけることです。
SDGsには具体的なゴール、ターゲット、インディケーター(目標達成度合いの測定)があるので、これに沿った実際のアクションがないとSDGsウォッシュと言われるリスクがあります。
同じく、SDGsウォッシュ以外に「グリーンウォッシュ」という造語があります。グリーンウォッシュとは「Green (グリーン)」(緑、エコ、環境に優しい等)と「Wash (ウォッシュ)」(汚れを取るような意味合い)という言葉からできた造語です。グリーンウォッシュとは、実際具体的な環境に配慮する活動や取り組みを実施していないのに、商品・ブランドを“エコ”または“環境に優しい”というように見せかけることです。
■「SDGs」をマーケティング活動に扱う際の注意点
「SDGs ウォッシュ」とみなされてしまった場合、ブランドイメージの低下につながり、生活者の信頼を失う可能性があります。また、SDGsの取り組みを行っている場合であっても、具体的な取り組みや貢献を公開せず、キャッチコピーのみでSDGsやサステナビリティマーケティングを実施すると、他社と差別化しにくく、ブランドロイヤリティの向上につながりません。
このように「SDGs ウォッシュ」とみなされてしまった場合、企業にとって様々なマイナスな影響が起こることが考えられます。
では、マーケティング戦略にSDGsを扱う際に何をすべきなのでしょうか。
レベル別に整理をします。
また、上記に加えて、サプライチェーンにSDGsのターゲットに反する関係者がいないかを確認することも重要です。自社で起こる不祥事だけではなく、商品のサプライチェーンに関わる関係企業の不祥事もブランドイメージに被害を与えることもあるため、よりサステナブルでエシカルなパートナーを探して組むのがリスク管理のためにも重要です。
残念な事例:Rape, abuses in palm oil fields linked to top beauty brands (大手化粧品メーカーに関連する、パーム油農園で起こったレイプと虐待)
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「SDGsウォッシュ」や「グリーンウォッシュ」の落とし穴にはまるとネガティブキャンペーンにさらされやすいので、SDGsの波にのる前に心がけて準備して気を付けましょう。
SDGsやサステナビリティPRに関するTIPSを知りたい方は下記記事もご確認ください。
生活者に響くSDGs・サステナビリティPRの5TIPS
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