【タイ】コロナ後の2020年広告・メディア事情はどうなる?

ASEANの中でも成長著しいタイでのPR・プロモーションに役立つ、最新のメディア事情をご紹介します。
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ベクトルは、コミュニケーションカンパニーとして「海外でモノを広めたい」企業様、自治体様のPR・マーケティング支援を行っています。今回は、ASEANの中でも成長著しいタイでのPR・プロモーションに役立つ、最新のメディア事情をご紹介します。


現在、世界中で感染が拡大している新型コロナウイルスにより、タイの「広告メディア事業」も大きな影響を受けました。2020年のタイのメディア市場予測は770億バーツ(約2,658億円)で、この10年の間で最も減少している状態になっています。

そして今回はMedia Intelligence(MI)というタイの1つの有名なメディア・スペシャリストからのレポートを元に、新型コロナウイルス発生後のタイのメディアランドスケープを見てみましょう。



▋メディア支出は-6.02%減少!

Media Intelligence(MI)の発表によると、コロナウイルスによるソーシャルディスタンスとロックダウンにより、2020年第1四半期のメディア支出はマイナス6.02%減少しました。

第2四半期の支出の予測としてはさらに減退しマイナス15〜20%、2020年の全体のメディア支出は770億バーツで、この10年の間で最も減少しています。



▋それぞれの媒体の事情は?

☞ テレビ

タイでも、特に都市部では、YouTubeや動画配信サービスの人気により、テレビ離れの傾向が顕著に見られますが、ロックダウンの期間中は、テレビの視聴者が15%アップ。特にニュース番組が20%も増加していました。その理由は、ロックダウンの期間中の在宅時間が増えたことも一因ですが、SNSで出回る情報の信憑性への懐疑的な見方もあり、信頼できるCOVID-19の情報を知りたいというニーズから、テレビでニュースを見る人が増えたこともあります。

タイの媒体事情TV

タイの人気ニュース番組はChannel 7、Channel 3、 ONE 31、Amarin TV、Thairath TVなどです。

ニュース以外のエンタメコンテンツは、現在は圧倒的にオンラインに軍配が上がっており、「Netflix」や「YouTube」、「LINE TV」等動画配信サービスも利用者、利用時間が大幅に増加しました。テレビ局各社は生き残りをかけ、コンテンツ改善やオンライン化に励んでいますが、コロナ以前から続く広告収入の減退により経営難が続いており、2019年にも地デジ7チャンネルが撤退するなど、厳しい戦いになっています。


☞ オンライン

オンラインメディアは、タイのすべての世代の主流になっています。タイ人はロックダウンの期間で40%以上オンラインの利用者が増加しました。

SNS_オンライン

2020年第1四半期のタイのインターネット使用者数は5,000万人(人口の約70%)でしたが、ロックダウンの期間で5,500万(人口の約80%)に増加すると予測しています。若年層はすでにコロナ前からほぼ100%インターネットを利用しているため、新たに増加したインターネット使用者は、X 世代(現40~54歳)とベビーブーム世代(現56〜74歳)が中心です。

アフターコロナ期も、利用者数は引き続き増加すると予測されていますが、オンライン広告はCOVID-19の影響を受けた影響で、2020年の総額は、コロナ前の見込み前年比+20%増より低迷し、+12%増の見込みとなっています。


☞ OOH

「ソーシャルディスタンス」と「ロックダウン」により、OOHが一番影響を受けたと言えます。2020年のOOHの支出予測は、前年比マイナス30%になり、2019年の120億バーツから80億バーツに減少すると見込まれています。特に、ロックダウン中の営業停止に伴い、映画館での広告は40%も減少しています。

タイOOH

ただし、OOHは一番影響を受けたとしても、復活するのも一番早いと言われます。背景として、コロナ前からの風潮として、タイはどんどん都市化が進み、幹線道路沿いのサイネージの増加や、BTS等鉄道交通も顕著に拡張がすすんでいる影響で、OOHへの支出が拡大していたことがあります。そのため、マーケティング担当者は、デジタルだけでなくOOHも、Media Planに加える傾向が見られます。


▋まとめ


・2020年タイ・メディア支出はこの10年の間で最も減少し、-6.02%減少見込み。

・テレビはロックダウンの期間では+15%増加しているが、「Netflix」や「YouTube」のようなオンライン動画に代替され、苦戦傾向。

・オンラインメディアは、ロックダウンの期間で40%増加。その理由はX世代とベビーブーム世代からの使用人数が増加。

・OOHはコロナ期間一番影響を受けたが、早期復活が見込まれる有力媒体。


さて、タイのメディア事情における、コロナの影響を掴んで頂けたでしょうか?

タイでは、コロナウイルスの国内感染者は5月下旬以降は、増加しておらず、人々の活動も活発に戻ってきています。アフターコロナ期の、タイでのマーケティングプラン立案に、少しでもお役に立てれば幸いです!


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出典:Marketing Oops(8 บทสรุป “ธุรกิจสื่อโฆษณา” เมื่อ COVID-19 ตัวเร่งเปลี่ยน Media Landscape ครั้งใหญ่สู่ยุค “Next Normal”


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