東アジア・東南アジア各国最新注目ニュース【2020年12月号】

中国大陸、香港、台湾、韓国、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア・シンガポールの消費者動向や現地メディア事情、現地企業の取り組みなどの最新注目ニュース、さらに現地駐在社員からNewsへの見解もお届けします。
東アジア・東南アジア各国最新注目ニュース【2020年12月号】

株式会社ベクトル海外事業部です!海外各国の社会情勢の変化や市場環境の変化に関する最新情報・注目ニュースをピックアップし、定期的にご紹介します。今回は中国大陸、香港、台湾、韓国、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア・シンガポールの消費者動向や現地メディア事情、現地企業の取り組み、SDGsなどの12月最新注目ニュース、さらに現地駐在社員からNewsへの見解や今後のPR・マーケティングのPOINTもお届けします。ぜひ現地の生の声・PR目線でのレポートをご覧ください。

現地語のメディアからも情報収集をしているため、一部PCの翻訳機能などをご活用ください。


▋スポットライトニュース

☞ 中国大陸【障害者雇用にみるSDGsへの動き】

上海「熊の手」カフェ大人気、障害者就業の新たな形(12月4日)

中国上海市永康路にあるテイクアウトカフェがこのところ、人気を集めている。この店では、客がコードをスキャンして注文すると、スタッフがコンクリートの壁に開いた穴から可愛らしい「熊の手」を差し出し、暖かいコーヒーを手渡す。スタッフが挨拶も顔出しもしないのは、スタッフが聴覚障害者もしくはやけどやけど障害を受けている人というのが理由。人との接触・交流の不安を取り除くために、聴覚障害者のオーナーはこのようなカフェをオープンし、同じく障害者であるスタッフを雇用するようになった。

原文はこちら 上海有家“熊爪”咖啡馆火了!背后的故事却也让人暖心


★ 現地駐在スタッフのコメント
中国ではおしゃれカフェや特徴のあるカフェなど都心であるほど非常に多く、週末に映えスポットとして訪れる若者が少なくありません。各店差別化を図るために様々なアイディアをアピールポイントにSNSや口コミサイトを中心に話題量を上げています。日本では「SDGs」というキーワードが最近非常に多く聞かれますますが、中国ではまだ「ESG、SDGs」は浸透しておりません。しかし、各社CSR活動は活発で、ウィズコロナの際各社が募金や援助で企業好感度を高めたことで、CSR活動が非常に重要であるという認識が高まりました。今後、中国でもSDGsへの理解が進む可能性は非常に高く、いち早く新しいことに取り組むことでより話題性を高められると思われます。


☞ 台湾【越境ECサービス、メディア×小売りコラボレーションの成功事例、大手テレビメディアがインターネットチャンネルへ】

PopDailyと台湾の乳製品ブラント「鮮乳坊」が提携 「人生に疲れた美人」をテーマにしたヨーグルト商品ブランドで販売好調(11月16日)

台湾で人気を誇る女性メディアPopDailyとドリンクショップFreshMilk Shopが連携し、ヨーグルトドリンクを発売。それぞれの強みである、オンラインと実店舗の良さを取り入れながら、現代の台湾人女性が欲する商品を開発し、予想外の売上を記録した。

原文はこちら PopDaily joins hands with Fresh Milk Shop to attack physical retail with “world-weary” Yogurt! How to solve the two major challenges in the process?


出典:PopDaily 波波黛莉的異想世界

★ 現地駐在スタッフのコメント
PopDailyが今年初めて小売チャネルに進出し、異業種とのコラボを行うことで、メディア自身の影響力を活用しつつ、コロナ期でありながらも予想外の収益をもたらした。成功の理由としては大きく2つ考えられ、1つはテーマのコンセプト(美の廢人)が日々忙しく過ごす台湾人女性の社会性を反映してること、2つ目はコラボ先であるオンラインメディアPopdailyの大きな影響力と考えられます。コラボレーションには、それぞれの強みをどのように活かしていくのか、現地での影響力を含めてきちんと調査・検討することが必要です。


台湾5大ニュースチャンネルの「中天ニュース」がインターネットテレビへ(12月12日)

台湾の5大ニュースチャンネルの一つでありながら、今月ニュースチャンネルのライセンス更新申請が却下されたことで、中天テレビの公共放送の歴史に幕を下ろした。この主な理由は、中天テレビによる報道の過度な中国大陸に対する政治的偏向性と言われており、ジャーナリズムの中立性とプロフェッショナリズムを侵害しているとの批判が相次いだ。

原文はこちら 中天52台今起空頻 轉戰網路平台


★ 現地駐在スタッフのコメント
他のエリアと比較してもメディアの色や特徴が出やすい台湾市場。大きなチャンネルの公共放送の終了は国内外でも話題になっており、今後も商品やサービスに応じて適切にメディアの選定を行い情報を発信することが必要です。


PChomeが日本のグッズを狙う 三井物産と提携しオンラインとオフラインのショップをオープン(12月4日)

PChomeと三井物産株式会社がアパレルのEコマース企業MiTCHをオープン。12月には最初の旗艦店をオープンするなど事業の好調が伺える。MiTCHでは台湾人の好きな日本製品トップ3(薬、美容品、衣服)に入る衣服をベースにし、事業に取り組んでおり、今後はより幅広い事業展開も見込んでいる。

原文はこちら PChome瞄準日貨,聯手三井物產開虛擬、實體選品店,你埋單嗎?


出典:Mitch_Official

★ 現地駐在スタッフのコメント
コロナの期間中、台湾大手のEC企業が台湾人の日本製品への愛着心をしっかりと捉え、日本企業と提携した越境ECサービスを開始しました。様々な競合他社との競争の中、MiTCHが生き残った理由は、PChomeのブランドと影響力があったからと考えます。将来的には、台湾のアパレル専門ECプラットフォームの一つとなるでしょう。現地に進出した時は、影響力があるプラットフォームやコラボ企業をリサーチ・選択・かつ効果的なPRが、成功のカギです。


☞ インドネシア【健康に関する事業の著しい成長、障碍者雇用にみるSDGsへの動き】

フィンテック融資のスタートアップ「KoinWorks」は、コロナ禍で健康と食に関する事業を行う中小企業(MSME)が最大200%成長したことを発表(12月3日)

フィンテック融資のスタートアップKoinWorksは、ポートフォリオに含まれている健康、食、ファッションの各セクターの中小企業がコロナ禍のおいても成長を遂げたことを発表した。健康セクターが44%成長した一方、料理および調理済み食品(インスタント食品)を扱う中小企業は54%成長増加した。ファッションセクターは減少しているものの、ファッションセクターをデジタル化しているサブセクターの企業の成長率が50%増加していると指摘した。

原文はこちら Fintech lending startup “KoinWorks” Records Micro, Small and Medium Enterprises (MSME)’s Growth in the Health and Culinary Sector up to 200%


★ 現地駐在スタッフのコメント
インドネシアでは、コロナ禍において健康や食(調理済み食品など)、デジタル関連サービスなどの成長が続いています。例えばマスク製造やハーブなどの入れたドリンクの中小企業も大きく成長、ヨガ・エクササイズのオンラインレッスンも若い世代だけでなく、幅広い世代から注目を浴びています。コロナ禍で関心が高まっている「健康に関する商品・サービス”や”人々の暮らしの利便性を高めるデジタルサービス」は今後もますます成長していくと見られています。


#SunyiBersuara(#静かな声)、バーガーキングが聴覚障害者の採用を促進(12月4日)

#SunyiBersuara(#静かな声)とは、特に聴覚障害者コミュニティのために、仕事における包括性と機会均等を促すバーガーキングの活動である。2018年以来、バーガーキングはバリ、マカッサル、ジャカルタのすべての店舗で合計100人以上の聴覚障害者を雇用している。この活動には良い反響があり、バーガーキングインドネシアは、活動への参加に関心のある他の企業向けガイドラインとして#SunyiBersuaraツールキットを公開した。

原文はこちら #SunyiBersuara (Voice of the Silent), How Burger King Promotes Recruitment of People with Disabilities in the Workforce


出典:BURGER KING INDONESIA

★ 現地駐在スタッフのコメント
インドネシアでは、特に若い世代を中心にSDGsに関する、環境、人権などへのトピックスへの関心が年々高まっています。若い世代からの注目が高い理由としては、彼らが日常的に触れている国際的なメディアで多くのSDGs関連のトピックスが取り上げられていること、若い自分たちが国を変えていくんだ!という意識の表れだと考えられます。企業がPRを行う際にも、SDGsへのアプローチ方法を紹介していくことは効果的になってきています。


☞ タイ【2025年のビューティートレンド】

2025年のビューティー市場トレンド:キーワードは「FLEX」と「SELF」(12月6日)

今後2025年のキーワードは「FLEX」と「SELF」。市場傾向を表す「FLEX」とは、F-Fundamental(「基本」=健康的な美しさを求める)、Long tail&Local(「ロングテイル&ローカル」=スモールブランド、ローカルブランドがより強くなる)、Ecommerce(「Eコマース」=オンラインでの売上が拡大)、LuXury(「高級」=コロナ危機にも影響を受けない高所得者層によるスーパーラグジュアリー製品の需要)。一方でそんな市場で重要となる「SELF」戦略は、S-Sensible price(買い求めやすい価格)、E-Ecommerce(Eコマース)、L-Least&Lasting(最小限で長持ちする製品)、F-Fundamental(基礎スキンケア商品)のニーズに応えることが重要となる。

原文はこちら Update 2025 beauty market trends and get to know the upcoming ‘SELF’ trends in Thailand


★ 現地駐在スタッフのコメント
もともと口コミやレビューを重要視するタイの消費者ですが、市場の変化もあり、ますますブランド側も商品価値をしっかりとターゲット消費者に伝える密なコミュニケーションが求められるようになってきています。特に、最近タイの若い消費者の間では、レビューサイトや美容インフルエンサーの投稿だけでなく、よりリアルな一般消費者の口コミを求めて、Twitterを活用した情報収集がトレンドとなっており、本当に買うべき商品かをしっかり見定めて選ぶ傾向が高まっています。


▋まとめ注目ニュース

☞ 中国大陸

カンゼ・チベット族自治州の若者、ネット人気で故郷の観光を後押し(12月3日)

原文はこちら 丁真一夜爆红,旅游地圈粉不靠网红靠实力


☞ 香港

OTTとCTVの人気上昇により注目すべき7つの広告シフト(12月7日)

原文はこちら 7 ad spend shifts to note in 2021 with the rise of OTT and CTV


Google 香港が2020年年間検索ランキングを発表(12月10日)

原文はこちら Google Hong Kong unveils the city’s Year in Search 2020


☞ 韓国

食品業界では、クリスマスシーズン迎え「グッズマーケティング」本格化(12月17日)

原文はこちら 식품업계, 크리스마스 시즌 맞아 ‘굿즈 마케팅’ 본격화


”20-30代の富裕層を迎えよう” 百貨店が新しいVIPマーケティング実施(12月15日)

原文はこちら “2030 부자들 모셔라”…백화점 새 VIP 마케팅


☞ マレーシア

Grabがマレーシアで食料品配達サービスを開始(12月2日)

原文はこちら Grab launches grocery delivery service GrabSupermarket in Malaysia


電動スクーターの使用が2021年1月から禁止(12月14日)

原文はこちら No More Riding E-Scooters On Public Roads Starting 1st January


☞ シンガポール

シンガポールで3つのバーやパブが、Covid19後、初めて再開許可(12月8日)

原文はこちら 3 bars and pubs allowed to reopen under COVID-19 pilot programme for nightlife industry


世界初の出張者向けビジネス交流施設が2021年に完成予定(12月15日)

原文はこちら World’s first ‘bubble wrapping’ facility for business travellers at S’pore Expo to be fully constructed by mid-2021


☞ インドネシア

韓国ドラマ「Start-Up」が流行、マラン市にあるタピオカミルクティー店ではドラマのキャラクターに基づいたプロモーションを提供(12月4日)

原文はこちら Using the popularity of the recent K-Drama “Start-Up”,Brown Tiger bubble tea store in Malang City offers promotions based on the characters


E-Walletの使用が増加し、E-Commerce企業が運営するShopeePayがGoPayやOVOなどの他の競合他社よりも上位に(12月8日)

原文はこちら The use of E-wallets increase, ShopeePay overtakes other competitors such as GoPay and OVO


☞ タイ

新型コロナウイルスによりイベントマーケティング業界の収益は大幅減少に(12月12日)

原文はこちら Pandemic hits event marketing revenue


☞ ベトナム

コロナウイルスのパンデミックへの強硬対応、輸出増額、公共支出などにより、ベトナムは2020年の世界的な不況を打開(12月16日)

原文はこちら A strong response to the coronavirus pandemic, surging exports and healthy public spending have helped Vietnam buck a global recession in 2020 and fast-track its recovery.


ベトナム初のコロナウイルスへのワクチン「Nanocovax」治験開始(12月17日)

原文はこちら Human trials of Nanocovax, the first Vietnamese Covid-19 vaccine, began on Thursday morning with the first three subjects getting shots of it.




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ベクトルは中国大陸、香港、台湾、韓国、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア・シンガポール、ハワイに海外拠点を持つコミュニケーションカンパニーとして、「海外でモノを広めたい」企業様、自治体様のPR・マーケティング支援を行っています。

2020年最新の『PRWEEK』では「アジアパシフィックエリアでの総合PR会社 売上第1位」に認定され、圧倒的な存在感と実績を有しています。

日本で培った最先端のPR手法と、海外の「現地事情」やトレンドに合わせたPR施策や、進出前、進出時の市場調査、ブランディング、認知拡大/インバウンドプロモーション、販促プロモーション等様々なご要望にお応えしています。幅広いPRメニューに対応していますので、お気軽にお問い合わせください。


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